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上記画像は、標高８８０ｍのバロウ山で徳島県天然記念物のヤマザクラ（樹齢５００年）の枝（枝周３４０ｃｍ）を計測したものです。ピカスによる画像診断の結果、再生・保存は不可能と判定したものです。

ピカス画像について
水色部分が空洞状態、赤色が腐朽状態、緑色が腐朽進行、茶色が健全部分として、瞬時に樹木内部が画像処理されます。

ピカスによる非破壊画像診断とは	診断サービス導入事例
「PICUS Sonic Tomograph（ピカス：樹木断層画像診断装置）」という測定機器を利用し、樹木の幹や大枝内部の画像を非破壊で瞬時に確認するサービスです。近畿圏では当社のみが保有しており、最大幹周６ｍまで信頼度の高い計測が可能です。	貴重木、記念物の樹木内部状況把握に。倒木等の危険性の確認に。樹木の活力度診断調査の一つとして。学術調査・研究に。
従来の診断手法との違い	ピカスで得られる内部画像
従来の診断手法は、外観による目視やハンマーによる打音での診断、コアによる抜き取り（破壊検査）、及びレジストグラフ・デジタルマイクロプローブなどによる樹幹から最大で５０ｃｍ程度の侵入調査が限界でした。デジタルマイクロプローブによる計測データ。幹内部１０ｃｍ以降は空洞化であることが判明しますが、大径木では内部全体の把握は困難です。	当社が保有する装置では、幹周最大６ｍまで全体の内部画像を把握することが可能です。瞬時に内部画像化するため、その場での簡易診断も可能です。またほぼ非破壊であり樹木へのダメージは現存する装置では最小となります。ピカスによる画像（右）と実際の幹の断面の比較。画像によるわかりやすさも特徴の一つです。

ピカスの基本的な動作原理

ピカスは、音の伝わる速さの違いを応用した計測機器です。

　音は、固体・液体・気体の順に伝わりやすく、固体と気体では、音の伝わる速さは、かなり開きがあります。樹木の健全な部位は密で、腐食した部位は粗であることから、音の伝わる速さが異なることにピカスの基本原理があります。
　図のように、幹の→部分から打撃による音を発生させ、各センサーで最も速く伝わった音のデータを取得します。センサー間に空洞（気体）がある場合、音は極めて速度が遅いため、固体である迂回した部分が最速となります。
　設置した各センサーからの情報データをもとに、メッシュをつくり、断層画像化していきます。このように、音の伝わる速さや、樹木の堅密度の相関関係を応用し、樹木の断面画像化を実現します。

音の伝わる速さの違いが画像化されるので、必ずしも空洞・腐朽があることを示唆するものではありません。

的確な計測・診断には、機器の特性を理解し、経験を積んだ計測士による取扱いが必須となります。

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